イヨシロオビアブ(伊予白帯虻、オロロ、ウルル)についてまとめと対策。
調べもの#1
富山の山奥、渓流近くで夏に出てくる「オロロ」。これが車に入ってきたらもう大変ですよ。夏に五箇山近辺に行くときには気をつけましょう。以下にまとめ。
○まとめ
- 和名:イヨシロオビアブ(伊予白帯虻)。富山県五箇山地方などではオロロ、新潟県上越地方ではウルルと呼ばれる。
- 日本中の山中、特に清流近くに生息し、盆前後の一か月に大量発生する。
- 活動が活発になるのは、早朝及び夕方。
- 二酸化炭素を感知し家畜及び人間などに地面付近から接近する。
- 一回以上産卵経験のある雌は吸血を好む。Medical entomology and zoology Vol.22, No.3(19711220) pp. 170-176 イヨシロオビアブの無吸血産卵性について 渡辺ら
- 複眼の形態によって雌雄を判別できる。雄は左右の目が隣接しているのに対して、雌は離れている。
- 口で皮膚を切り裂き血液をすする。その際、オロロ体内に含まれるタンパク質が血中に入り込み、アレルギー反応を起こすことでかゆくなると考えられる。Medical entomology and zoology Vol.23, No.3(19730215) pp. 247-254 イヨシロオビアブ雌成虫から抽出した皮膚反応活性物質について 児玉ら
- 黒と青色に誘引される。Applied Entomology and Zoology 36(4): 515-519 吸血性アブ類の誘引・捕獲に及ぼす色彩の影響 佐々木ら
- 吸血昆虫(オロロ)誘引・駆除装置なるものを富山県機械電子研究所が開発し、一定の効果を示しているらしい。
- ハッカ水、市販防虫剤、CHIGG AWAY/チグアウェイ(エアーエイムズ)などの皮膚への塗布により虫除け効果があるらしい。
- 虻はハエと近縁なので、金鳥ハエとり線香が効くかも。
- 服やズボンの上からでも咬まれる。
- タオルを固く絞って鞭のように使うと、倒せる(らしい)。
- 温泉(露天風呂)によく現れる。
○対策
- オロロの出る時期(夏、盆前後)、時刻(早朝、夕方)に出るところ(山中、清流沿い、露天風呂)へ行かない。
- それでも行きたい人は、ハッカ水、市販防虫剤、CHIGG AWAYなどを体中(特に足元)に塗りたくり、厚手(夏だけど)で明るい色(黒、青を含まない)の上下服を着込む。髪は坊主か金髪、または明るい色の帽子着用が好ましい。
- 露天風呂では上記の対処は無効なので、タオル鞭をマスターする。
ほなまた
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