若手・女性支援のためについたある予算の9割超が研究設備の整備に充てられるんだそうな
サイエンスポータルより。
【 2010年4月28日 若手研究者の海外派遣事業に20億円 】
http://scienceportal.jp/news/daily/1004/1004282.html
だそうです。
記事によると
若手・女性支援のための300億円のうち280億円は、世界水準の研究設備を大学や研究開発独立行政法人に整備することに割り振られる。
なんで若手・女性支援のため予算が研究設備の整備に使われるんでしょうかね?若手・女性支援のためについた予算の9割超が研究設備の整備に充てられるというのは、まぁ区切り方が悪いだけかもしれないですけどね。もともと20億円と280億円の別々の予算だったのをまとめて300億円って表現しているとかね。
記事中に出てくる「総合科学技術会議」とは、
総合科学技術会議(第90回)議事次第
http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu90/haihu-si90.html
資料1−1 最先端研究開発戦略的強化事業運用基本方針(案)(概要)
http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu90/siryo1-1.pdf
資料1−2 最先端研究開発戦略的強化事業運用基本方針(案)
http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu90/siryo1-2.pdf
のことですかね。
「若手研究者の海外派遣事業に20億円」というのは
資料1−2より
2−2.頭脳循環を活性化する海外への若手研究者派遣
(1)事業内容
若手研究者が世界水準の研究に触れ、世界中の様々な課題に挑戦する機会を拡大するとともに、海外の大学等研究機関との研究ネットワークを強化することを目的として、優れた国際共同研究に携わる若手研究者の海外派遣を支援する。これにより、我が国の科学技術の振興のための国際的な頭脳循環の活性化を図る。
この部分ですね。
全体を見てみるとこれはおまけみたいなもんでしょう。
メインはこちら。
2−1.頭脳循環を促す世界水準の研究設備の整備
(1)事業内容
国際的な頭脳循環の実現に向け、国内外の若手研究者を惹きつける研究基盤の整備を強化・加速するため,研究ポテンシャルが高い研究拠点において、最先端の研究成果の創出が期待できる設備を整備するとともに、運用に必要な支援を行う。
つまり、金のかかる設備を置くと若手研究者が集まるんだそうです。
選定の手続
文部科学省は、本補助金を助成する研究テーマ、研究機関、補助額等をとりまとめた事業計画案を作成し、調整会合の了承を得た上で、決定する。
また、文部科学省は事業計画を決定した後、その結果を総合科学技術会議に報告するものとする。
文科省の好きなところに配分できるわけですね。
今回のキーワードは「頭脳循環」だそうです。
聞いたこと無いですね。
あ、わかった。多分こういうことでしょう。頭脳流出に掛けてるんでしょうこれ。もう頭脳がダダ漏れにっちまったから帰ってきてほしいんですね。海外に出た(元)ポスドクさん達に。なるべく若いうちに。3年以内に。それで国内投資の方が多いんでしょう。
ちがう?
そううまくいくかな。
日本に帰りたいポスドクさんって既にいっぱい居ると思うんですけどね。「国内外の若手研究者を惹きつける研究基盤の整備」なんて必要ですか?この事業に採択されるような研究機関は既に充分魅力的だと思いますよ。じゃあどうすんの、と。
まぁいろんなひとが考えてうまくいってないのなら難しい問題なんでしょうね。こういうときはとりあえずいろんなアイデアを出してみるのはどうでしょう。たとえば、「助教一万人計画(仮)」とか。派遣社員みたいにポスドク何年かやったら正社員(助教)で雇用を強制するとか。http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/koyou.html無い袖は振れないので根本的な解決にはならないかな。
最先端研究開発戦略的強化費補助金の一部を活用した「最先端研究基盤事業」に関する意見募集の実施について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/22/04/1293060.htm
最先端研究開発戦略的強化事業運用基本方針(抄)
(PDF:101KB)
最先端研究基盤事業における選定の観点について(案)
(PDF:106KB)
意見提出様式
(Excel:38KB)
提出先:iken@mext.go.jp
で意見募集しているようですね。
あれ?
「頭脳循環を活性化する海外への若手研究者派遣」は?
まぁパブコメ募集していないだけでしょうね。
ほなまた
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